2013
11.22

【アジアにおけるクラウドソーシング5つの事実】

クラウドソーシングとは, ニュース/トピックス, 海外サービス, 調査/統計

今回は海外のWEBサイトの記事を用いてアジアにおけるクラウドソーシングのブームについて紹介したい。

Crowdsourcing Is Booming In Asia(http://techcrunch.com/2012/12/08/asias-secret-crowdsourcing-boom/)

クラウドソーシングはアジアでブームである。

アジアにおけるクラウドソーシングの5つの事実

1・中国のクラウドソーシングサービスは世界一の雇用主

中国のクラウドソーシングサービス猪八戒は、ユーザ数が760万人、Freelancers.com(650万人)やElance(200万人)よりも多い。猪八戒のユーザー数は、米国防総省の従業員数320万人よりも多く、世界最大の雇用主といえるかもしれない。もちろん、クラウドソーシングサイト上の登録者はフルタイムで仕事をしている訳ではないが、それでもこの数字は猪八戒がいかに大きいかを示すデータである。

中国のクラウドソーシングサービスは猪八戒以外にもたくさんある(Epweike.com, 680.com, Taskcn.com)。
事実としてクラウドソーシングは中国で普及しており、Witkey(威客)という言葉まで存在している。しかし、TechCrunchなどのメディアは、猪八戒やWitkeyに関して触れていない。このことからも、アジアがクラウドソーシングの穴場であるといえる。

2・インドのヘビーユーザは平均的なアメリカ人の40倍稼ぐ

中国が世界最大のクラウドソーシングを持っているならば、インドは世界で一番クラウドソーシングの恩恵を受けている国である。

英語ベースのクラウドソーシングサービスは、インドの力のあるユーザに支配されつつある。例えば、Elanceでの稼ぎTOP25のユーザのうち、半分以上はインドのユーザである。 インドのTOP3ユーザは、累計で1,700万ドル、直近1年間で400ドル万をElance上で稼いでる。これは、1か月平均して100万ドルを稼いでる計算になり、彼らは平均的なアメリカ人の約40倍の稼ぎである。

インドの平均年収は、1,410ドルであるのに対して、クラウドソーシングでは月に1万ドルを稼ぐことも可能であり、これがインド人がクラウドソーシングサービスを好む理由である。インドは世界第二位の人口大国であると同時に、世界第二位の英語話者の国であり、これがインドでクラウドソーシングの利用が爆発的に伸びている理由である。

3・アジアのクラウドソーシングは約4倍になる

クラウドソーシングの使用は今後5年間(2012年当時から見て)で4倍になるだろう。
多くの人は気づいていないかもしれないが、世界中の英語話者の60%は、アジア(インド、パキスタン、フィリピン)にいる。
だが、彼らは仕事を求める潜在的なクラウドソーシングのユーザーでありながら、まだ参加していない。アジアにおけるインターネットの普及率はアメリカと比べて低い。だが、クラウドソーシングサイト上には、既にアジアのユーザが沢山いる。
もし、今後5年間でアジアのインターネット普及率が2倍になり、クラウドソーシングサービスの利用率も2倍になった場合、アジアのフリーランサーは4倍にまで膨れ上がる。

4・オーストラリアは世界的なクラウドソーシングのハブ

オーストラリアは、様々な軸のクラウドソーシングサービスでリーダシップを取っている。オーストラリアのFreelancers.comは、中国を除くとNo1のオンラインアウトソーシングサイトである。Envatoが運営するthemeforest.netは、世界最大のワードプレスのマーケットプレイスである。データサイエンスに特化したkaggleは、今ではInnoCentiveより大きくなり、世界最大のクラウドソーシングプロジェクトである。オーストラリアは、デザインクラウドソーシングの分野も2大プレイヤーで牛耳っており、NO2は私の会社(Alec Lynch)のDesignCrowdである。

5・クラウドソーシングの分野での競争は始まっている

クラウドソーシングが、今までのグラフィックデザインや写真の業界を崩壊しようとしている一方で、興味深いのはアジアにおけるクラウドソーシングの競争である。
ShutterstockとiStockphotoは、日本語、中国語、韓国語に対応したサイトとなり、先月(2012年11月)DesignCrowdは、インド、シンガポール、フィリピンでサービス提供を開始した。

更に興味深いトレンドはアジアのクラウドソーシングが、英語圏の市場にも参入していることである。猪八戒は、別サービスとしてアメリカ向けのサービスであるWitmart.comを運営している。それほど人気のサービスではないが、アジアにおける密かなクラウドソーシング競争の一部である。

結論
アジアのクラウドソーシングはブームであり、アジアでの成長は今後も続くであろう。日本もアジアの国として雇用側も、フリーランサーも多くの人々がこの機会を活かすべきである。

この記事は2012年12月のものであるが、クラウドソーシングがアジアで今話題を帯びていることを示している。以前紹介した日本におけるクラウドソーシング市場規模の推移と予測のデータ(https://crowdsourcing.jpn.com/2013/10/20131021a001/)からも、わかる通り、それは日本においても例外ではない。同じアジア圏として日本にもクラウドソーシングのブームはもう訪れている。

(記事:CrowdsourcingJAPAN編集部 Y.HIRUTA)