2019
09.15

海外クラウドソーシングの最新情報を配信するメディア 、クラウドソーシングウィークを解説!

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Contents

海外クラウドソーシングの最新情報を配信するメディア 、クラウドソーシングウィークを解説!

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1.海外クラウドソーシングの最新情報を追う

 クラウドソーシングウィーク(Crowdsourcing Week)というメディアをご存じでしょうか。海外のクラウドソーシングの事例や最新のトレンドを紹介し、クラウドイノベーションを推進するオンラインメディアとして知られています。クラウドソーシングウィークは2012年に設立され、それ以来クラウドソーシングに関わる主要なグローバルカンファレンスを毎年開催しています。

 クラウドソーシングジャパン編集部は、シンガポールで開催されたCrowdsourcing Week Summit 2019に参加しました。クラウドソーシングジャパンでは新規事業の立ち上げにクラウドソーシングを活用するための情報発信を続けているため、海外の事例を知るのが参加の目的でした。本稿ではクラウドソーシングウィークの概要について紹介したいと思います。

2.コンペ形式からマッチング形式へ

 クラウドソーシングウィークの代表を務めるのはEpi Ludvik Nekaj氏(以下、Epi氏)。クラウドソーシングの可能性を早くから信じていたEpi氏は、2008年にクラウドソーシングモデルに基づいて構築されたニューヨークで最も人気のあるブティックバーチャル広告代理店の1つであるLudvik + Partnersを設立しました。Ludvik + PartnersとCollective Biasが2011年に開催されたインターネットウィークで、クラウドソーシングが広告ビジネスをどのように変えているかというイベントを企画したとき、さらに大きなアイデアが生まれました。Epi氏は、この分野への取り組みとナレッジトランスファーが各社の課題解決につながり、本物の利害関係者の価値を生み出すと考えていました。その後はクラウドソーシングのイベントを毎年世界各地で開催しており、「Connecting the dotsがイベントのポイントです。今までのクラウドソーシングはコンペ形式に傾倒したものがもとんどでしたが、これからは違います。今後必要とされてくるのは、APIに基づいてタスクを適切な人物に任せるマッチングの仕組みです。」とEpi氏は述べています。

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Crowdsourcing Week Summit 2019で発表するEpi氏

クラウドソーシングウイークはメディアとしてイベントを開催するだけでなく、「ハイパーループイノベーション」と呼ばれるコンサルティング事業を営んでいるのも大きな特徴です。同事業を通し、クラウドソーシングのソリューションを各企業へ提供し、企業内のプラットフォーム構築へ貢献しています。AIやクラウドのツールを用いることで、パートナー企業を結びつけ、イノベーションへ運ぶのも狙いとなっています。

クラウドソーシングを軸に複数の事業を手掛けるEpi氏は、BOLDというアワードイベントを開催しており、起業家やビジネスリーダーの支援にも取り組んでいます。昨年10月末に米国・ワシントンDCで開催されたCrowdsourcing Week Global 2018では同年の受賞者が発表されました。このアワードは、革新的なビジネスや、広告、イノベーション、クラウドソーシング、ロボティクス、クラウドファンディング、科学、スペースフロンティア、ブロックチェーン、ICO、AI、オンライン、ヤングアチーバーなどの業界で功績を残した人物へ贈られます。2019年春にはイタリア国ベネチアで同イベントが開催され、12人のカテゴリー受賞者と3人のサプライズアワード受賞者が生まれました。イベント後のネットワーキングでは関係者同士で親交を深め合う機会に恵まれました。

3.新規事業立ち上げのためにクラウドソーシングをどのように活用できるのか

クラウドソーシングの新しい潮流として、「コンペ形式からAPIを用いたマッチング形式へ」と述べていたEpi氏。クラウドソーシングの業界構造が変容するにつれて、それを新規事業の立ち上げ方法へ活用する方法も変わってくるかもしれません。その点ではクラウドソーシングのトレンドフォローが欠かせない時代となっています。

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クラウドソーシングジャパンでは、クラウドソーシングウィークと提携し、海外の最新情報を日本国内へ届けていく取り組みを始めていく運びとなりました。大事なことは海外クラウドソーシングの情報を発信するだけでなく、クラウドソーシングを事業展開のためにどのように活かしていくのかを知ることです。クラウドソーシングジャパンは、海外の最新情報を引き続き追っていきたいと思います。