2021
09.01

アウトソーシングの意味や種類からメリット・デメリットを再確認

クラウドソーシングとは, 課題と解決法

アウトソーシングの意味や種類からメリット・デメリットを再確認

耳にすることも多い「アウトソーシング」という言葉の意味はわかりますか?説明はできないけれど、なんとなく知っているという人も多いでしょう。ここでは言葉の意味やBPO・ITO・KPOという3つの種類があるということを解説します。アウトソーシングの意味や種類、メリットやデメリットを知ることで、会社のどんなことに役立つものなのか理解できるでしょう。

アウトソーシングとはどういう意味?

アウトソーシングは外部という意味の「アウト」と資源利用・契約業務などを指す「ソーシング」を組み合わせた和製英語で、簡単にいうと「外注・外部委託」のことです。元々は開発や運用など情報システム業務において、外注・外部委託をする時に使われていました。今では情報システム関連に限らず、人事や経理、生産、物流などあらゆる業務に対して用いられる言葉となっており、人やサービスを調達する際に多く使われます。アウトソーシングをする目的は会社によって様々ですが、コスト削減や業務の品質向上が主なものです。または、自社の人材を重要なコア業務に配置するため、それ以外の業務を外部に委託するという使い方をされることもあります。

アウトソーシングの種類は大きく分けると3つ

アウトソーシングには大きく分けるとBPO・ITO・KPOの3種類があります。

BPO

BPOは「BusinessProcessOutsourcing」を略したものです。委託できる業務領域は様々ありますが、人事・総務・経理業務やテレアポ・コールセンターの運営、営業部やシステムの設計・開発などの業務プロセスや運営を委託します。会社や部門のコア業務は自社で行い、他を外部に委託するなど目的に合わせて利用されることが多いです。わかりやすい例として、人事関連の部門では年末調整や給与関連の業務や社会保険手続き関連の業務、新卒・中途・アルバイトなどの採用管理を自社で行わず、外部の専門会社や子会社に委託することがあります。

ITO

ITOとは「InformationTechnologyOutsourcing」の略で、情報システムや情報技術に関した業務委託のことです。システム運用や管理のうち会社や業種ごとの個別性が低く、定型的な業務が適しているとされています。競争力を左右するような主要部門は自社で行い、それ以外を外部に委託する場合や非IT会社などは自社で対応できない、もしくはより高度な対応が期待できるという理由で専門企業にIT業務を全部委託するという場合があります。コストや人員の削減はもちろん、委託先の専門性や高度なノウハウなどを活用することで業務品質の向上を狙うという目的です。変化のスピードが速い情報セキュリティなどITへの対応を専門企業に委託した方が的確な対処の維持が可能と判断して利用されることもあります。

KPO

KPOは「KnowledgeProcessOutsourcing」の略で、医療の開発や航空機設計など専門性が高く情報の分析を中心とした知的生産活動の業務委託のことです。主な業務にデータの収集や加工、データの分析、そしてアナリシス(解析・分解)があります。規則性が少なくて判断領域が多いためマニュアル化しにくく、他に委託できなかった知的作業の下準備、データ加工など判断を求められる部分が多いものです。

アウトソーシングのメリット・デメリット “アウトソーシングは外部から人材やサービスを調達し、契約によって企業の活動に生かす経営手法です。ずいぶん普及が進んでおり活用している企業も多くありますが、そのメリットとデメリットとはどんなものなのか考えてみましょう。

インターネットの外注方法

クラウドソーシング(Crowdsourcing)

クラウドソーシングとは、Crowd(群衆)+Outsourcing(外注)の略で、インターネット上の不特定多数の個人に対して、業務委託することをいいます。現在では、インターネットやSNSの発達により、外注は比較的容易となっていますが、一般的には、「決済」(報酬の支払い)までを完結するサービスや事業者をクラウドソーシングと呼ぶことが多いです。

アウトソーシングのメリット

企業の競争力を強くする

専門性の高い企業に委託することで、ノウハウやスキル、品質の向上が期待できます。自社ですべてを行おうとすると時間やコストがかかってしまいますが、コア業務以外はアウトソーシングしサービスの開発や成長など重要な業務に自社社員が専念できることにより、企業としてパワーアップできるでしょう。

仕事の効率化が図れる

アウトソーシングを利用して専門の知識やスキルで業務を任せることにより、仕事の効率やスピードが上がることが期待できます。情報や手法が絶えず進化しているような分野では外部に任せることで自社の社員がそれらの情報収集などに時間を取られることがなくなったり、無駄なことをそぎ落とせたりするので業務に専念することができるからです。

コスト削減ができる

自社で調達すると給与や設備投資費などが必要になりますが、外部へ委託するとその分の費用を抑えることができます。もしくは、その予算を別で有効に使うことができたり、コア部門などへの社員配置が行えたりするのも良い点です。外部に委託すると専門的に行っていることから効率的な業務遂行が可能で、自社で行うよりもコストがかからないことが多くあります。また、アウトソーシングを検討する際には、業務フローなどを複数の企業で比較するので導入自体が無駄な費用削減のきっかけになることもあるでしょう。

アウトソーシングのデメリット

自社でノウハウが蓄積できない

外部に委託すると業務はスムーズに進みますが、自社の社員がその業務に関する知識を高めることができず成長する機会が無くなってしまいます。万が一、自社で対応することになった時に誰もその業務がわからないというのも非常に危険です。いずれ自社で行おうと考えており業務内容を理解する体制が整っていればいいのですが、そうでない場合でもある程度の情報が把握できるような構築づくりが必要と言えます。

情報漏洩のリスクが生じる

外部へ委託するということは、どうしても社員の個人情報や顧客情報などの重要なデータを他の企業へ渡すことになります。委託先も当然、個人情報の保護や取扱には細心の注意を払うので委託したからといって、外部に情報が流出するリスクが発生するというわけではありません。しかし、自社と委託先の情報の取り扱いのルールに違いがある場合があるので、事前によくルールを擦り合わせておく必要があります。

業務の把握ができなくなる

業務を外部の専門企業に委託すると完成品だけを渡されて、その中身や工程が全くわからないことがあります。このような場合は、もし余計なコストがかかっていたとしても自社ではわからずコントロールすることも不可能です。アウトソーシングでは業務フローにこのようなブラックボックスが生じ、業務内容や実態を正確に把握できなくなる危険性が生じることもあります。

アウトソーシングのデメリットを解消するために発注前にしておくべきこと

業務を分類する

デメリットの中には、情報漏洩・ノウハウ蓄積、といった要素がありました。そこで、情報漏洩・ノウハウ蓄積が必要なものとそうでないものに分けることで発注先も分けていくということになります。

BPO・アウトソーシング支援会社に依頼する

業務を分類して、分類ごとに発注先を変えるというのは、王道ではありますが、実務上、切り分け自体が大変、仕事を進めながらでないと切り分けられないといったことがあります。その場合、BPO・アウトソーシング支援会社に依頼することで、仕事内容の分類・切り出しを行い、秘密保持契約を締結し、重要なものは信頼できるBPO・アウトソーシング会社に、リスクの少ないものは一般的な外注として依頼するということができます。

管理者は業務着手時点でアウトソーシングかどうかの見極めをしておく

実務的によくありがちなことが、「最初からBPO・アウトソーシング会社に依頼しておけばよかった」というものです。社内スタッフがある程度業務に着手してしまった結果、「ここまで進めてしまったので、私がやるしかありません」というものです。管理者は、部門内の業務を年単位で分析しておき、早めの段階でBPO・アウトソーシング支援会社を入れておくという方法も一考です。BPO・アウトソーシング会社には業務切り出しのノウハウがあるので、相談することで改善が進むこともあるでしょう。

番外編のアウトソーシング

OBネットワークを活用したアウトソーシング

番外編となりますが、大手企業やある程度社歴のある会社では、OB・OGを活用したアウトソーシングといった方法も有効です。いわゆる定年後の再雇用に近い発想かもしれませんが、退職するスタッフと連絡がとれるようにネットワーク化しておくことで、業務知識ある人材がスポットで活躍してくれるケースがあります。実際に活用している大企業の例では、人事部=雇用取り扱う部門ではなく、実際には現役のベテラン社員とOB・OGのとりまとめ役が連絡を取り合うというケースが多いようです。業務内容や納期、社員同士の関係によっては、過去のOBで上司部下の関係で気持ちのわだかまりが出るケースもあります。こうした場合にもBPO・アウトソーシング支援会社の事務局機能を果たしてもらうことで、「商取引」として、円滑に進める方法もあるでしょう。

海外へのアウトソーシング

海外へのアウトソーシングという方法もあります。おそらくこの場合には、調達部門や事業責任者が現地と交渉して導入するレベルとなります。特に、データ入力、バナー制作など大量のマンパワーを必要とする場合には有効です。ただ、中小企業では、発注までのコスト、やりとり、発注数量、品質管理面を考慮すると結果的に単発コストは高いけど国内の方がトータルコストが安いということも多いです。はじめての海外へのアウトソーシング検討の場合には、いきなり単独でチャレンジするのではなく、海外アウトソーシングに知見がある会社、情報を持っている会社から情報を集めて進めていくことが賢明でしょう。

アウトソーシングの意味や種類を知って、今の仕事でより重要な部分に集中して成果を出すことをかんがえてみましょう

専門的な成果が求められるアウトソーシングはビジネスにおいて有効な手段のひとつです。メリットやデメリットを知りつつ、うまく利用すれば業務の効率化やコスト削減など良い効果をもたらします。アウトソーシングが何かがわかれば、今の仕事に対して違った目線で見たり考えたりすることができます。これをきっかけに業務の効率化やコスト削減などを考えてみましょう。