2021
08.16

クラウドソーシングでも失敗しない!プログラミング案件発注時のコツとは

課題と解決法

クラウドソーシングでも失敗しない!プログラミング案件発注時のコツとは

人手不足・ノウハウ不足・予算削減など、様々な理由からプログラミングやシステム開発の案件を外部のエンジニアに委託する企業も少なくありません。働き方が多様化している現代では在宅のフリーランスエンジニアとして活動する人も多く、クラウドソーシングを通じて案件を依頼する事が可能です。今回はこうしたクラウドソーシングでの案件委託について、失敗しないための注意点やコツなどを見ていきましょう。

契約前の注意点

要件の内容やゴール設定を明確にする

外部のフリーランスに案件を委託する場合、まずはそのプロジェクトが「何をもって終了とするのか」を明確に提示しておく事が重要です。発注する企業側にしてみれば、プロジェクトのゴールは「システムが完成して稼動出来る状態にある」となるでしょう。しかし、委託先のフリーランスエンジニアは「依頼を受けた作業を終えて納品した時」をゴールとして認識するのが一般的です。クラウドソーシングではシステム開発を丸ごと委託している案件もあれば、システムの一部をプログラミングするだけのものも存在しています。つまりクラウドソーシングを主軸に活動しているフリーエンジニアは、案件ごとに担当している業務範囲が異なるのです。

案件が終了となるゴール設定が曖昧になっていると、納品されたシステムに問題が発覚してエンジニアにリテイクを出した場合に「そんな作業指示は受けていない」と突っぱねられてしまう可能性があります。発注側としては意図したシステムが納品されていなければ報酬を支払う訳にもいかず、かと言って他のエンジニアに再委託や作業の補填を依頼するのにも時間やコストが必要になってしまうでしょう。クラウドソーシングでの案件委託では「報酬支払いの対象となる納品物の状態」と「案件達成に必要となる作業内容」の2点は明確にしておくと安心です。

エンジニアのスキルを見極める

一口にエンジニアと言っても専門分野は様々で、身に付けているスキルや知識はそれぞれ異なります。そのため、依頼先のエンジニアが案件に必要となるスキルを持っているかどうかを発注者側で見極める必要があるのです。クラウドソーシングでの依頼方法は公開している案件に対して登録者が応募する「公募型」と、発注者が直接依頼先を選ぶ「指名型」の2種類に大別されます。公募型では複数の候補者が応募してくる事が想定されるため、予め必要なスキルの種類とレベルを案件概要に記載しておくと選定の負担が軽くなるでしょう。一般的には「対応OS」「習得済みのプログラミング言語の種類」「制作実績」の3点でエンジニアのスキルレベルを把握する事が多いです。

利用予定のクラウドソーシングの特徴を知る

クラウドソーシングも多くの企業がサービスを展開しているため、利用を検討する際にはサービス内容や特徴をしっかり把握しておきましょう。例えば「利用料金の体系や価格設定はどうか」「自社と依頼先エンジニアの間を取り持つためのサポート体制は整っているか」「どんなエンジニアが登録している傾向があるか」などが主なチェックポイントとなります。クラウドソーシングはプログラミングやシステム開発以外にも、ライティングや取材など様々な業務が委託されているケースが多いです。中には特定分野に特化したクラウドソーシングサイトも存在するので、効率的に依頼先を探したりハイレベルなスキルが必要になったりする場合はIT関連の案件に特化したサービスを利用してみるのも1つの手段でしょう。

契約内容を使い分けよう

企業が外部エンジニアと契約を交わす場合、「基本契約」と「個別契約」という2つの契約方法を使い分けるのがコツです。この2つの契約を使いこなす事が出来れば、予期せぬトラブルや契約の複雑化を避ける事が可能となるので覚えておきましょう。「請負契約」「準委任契約」という細かい契約形態についても下記で解説していきます。

基本契約

基本契約は依頼先エンジニアが業務委託を受領する際に交わす契約であり、内容は主に「開発要件やシステムの目的」「報酬額・納期」「契約の有効期間」「契約形態(請負契約・準委任契約)」などが含まれています。基本契約は企業側が依頼先エンジニアに対してある程度の拘束力を持つために取り交わすものです。案件の趣旨と契約内容を依頼先にしっかりと理解してもらい、最後まで業務を全うするという責任を負託します。基本契約は「依頼先エンジニアと案件との関係性」を明示しておくものであると考えておきましょう。

個別契約

基本契約を交わした段階でシステムの詳しい内容が決まっているというケースは少ないです。クラウドソーシングをはじめとする個人への開発・プログラミング委託では、依頼先との打ち合わせで詳しい作業内容を詰めていくというのが一般的になっています。ここで必要となるのが「個別契約」です。個別契約では簡単に言うと「依頼先に案件のどの部分を、どの程度作業してもらうか」を決めていきます。役割分担を明確にしておく事で、エンジニアと担当業務に関する認識を共有しておく事が重要です。個別契約は基本契約を締結した後、案件定義・システム設計・保守運用の方向性を決めたところで契約します。

請負契約と準委任契約

フリーランスエンジニアと企業が取り交わす契約形態は「請負契約」と「準委任契約」に大きく分ける事が出来ます。請負契約では依頼を受けたエンジニアは「製品を完成させる義務」を負う事になるため、作業を完了して納品した時点で初めて報酬を受け取る権利が発生するのが特徴です。一方の準委任契約でエンジニアが負うのは「作業を行う義務」となっているため、最終的にシステムが完成しなかったとしても作業を行った分の報酬は受けとる権利があります。どちらが良いという訳ではなく、委託する業務内容や報酬の支払いをどうするかによって適した契約形態が異なるので社内でよく検討しておくようにしましょう。

発注後のケアも大切

クラウドソーシングでの委託は依頼先が決まってそれで終わりという訳ではありません。契約締結後も定期報告やミーティングなどで連絡を取り合い、発注者側で進捗状況の確認を怠らない事が大切です。特に活動を始めて間もないフリーランスエンジニアは、実力やスキルを持っていたとしても業務委託というスタイルに慣れていないケースがあります。「頼んだと思っていた仕事が上がってこない」「仕様書と納品物が異なる」といったトラブルを回避するためにも、こまめにコミュニケーションを取るように心がけておきましょう。業務委託であったとしても、依頼先のフリーエンジニアは「仕事仲間」なのです。

クラウドソーシングではポイントを押さえて、依頼先のエンジニアと良好な関係を築き上げよう

IT化が進んだ現代ビジネスではプログラミングの担い手が不足しており、システム開発を依頼出来るエンジニアの価値は高まっています。クラウドソーシングでも優秀なフリーランスエンジニアは数多く活躍しているため、スキルを見極める事が出来れば貴重な人材に巡り会えるでしょう。案件内容の明確化・利用サービスの選定・エンジニアとの契約内容など、クラウドソーシングのポイントを押さえて人材を有効活用してみてください。