Quirky|共創型クラウドソーシングの海外事例(2/3)

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全ての製品を、消費者コミュニティとの共創によって生み出す。

(writing k.aoki)

2.コミュニティ・メンバーの“投資”と“リターン

図1Quirky“Mug Stir” パッケージ (筆者撮影)
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Quirkyのコミュニティにメンバー登録するのは無料であるが、アイデアを投稿する際には10ドル支払う必要がある。これは投稿者にとってアイデアのマーケティング費用であると同時に、極端に質の低いアイデアをコミュニティから排除する役割も果たす。

商品が発売されると、同社のオンラインショップで直販の場合は利益の30%、それ以外は利益の10%がコミュニティに配分される。そこから、アイデアを投稿した人には最も高い42%、ネーミング決定への貢献に対しては5%などと予め決められた配分率に従って各貢献者に分配される。さらにネーミングの中でも、採用案を投稿した人への配分、さらにその採用案に投票した人への配分などが細かく設定されている。つまり、自分が関与した案が商品に採用されて初めて「貢献」とみなされる。
消費者を一律に取り扱うのではなく、貢献度合いに応じて細かく差をつけて取り扱う点が、大きな特長である。例えばアイデアコンテスト形式の消費者参加型製品開発の場合、賞金を得るのは基本的にアイデア採用者のみである。つまり、0か10である。これに対して、Quirkyでは10を細かく差をつけて配分するわけである。
前出のQuirky最大のヒット商品、Pivot Powerの発案者は2013年11月現在、約50万ドルの報酬を手にしている。Pivot Powerの派生品が続々と発売されており、恐らく彼の報酬額は今後も増え続けていくであろう。
だが彼のようなケースはごく稀であり、まだ1セントの報酬も得ていないコミュニティ・メンバーが多数である。それでも次のPivot Powerを生み出すべく、彼らは熱心にアイデアを投稿し、周囲に自分のアイデアを売り込むことに余念がない。

Quirkyでは全ての各メンバーの累計報酬金額や、貢献度合いは全てWeb上で開示されており、製品のパッケージ、もしくは製品に同梱されるリーフレットにも全貢献者の名前と貢献度合いが%表示で記載されている(図1)。つまり、各メンバーの貢献度合いが至る所で可視化されている。金銭的インセンティブは、金銭そのものとしての働きの他に、貢献を可視化する役割をも果たしており、それがメンバーの動機づけに大きな役割を果たしているものと考えられる。

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writer
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青木 慶(あおき けい)
外資系メーカーマーケティング職の一方、
2012年~神戸大学大学院経営学研究科博士後期課程
研究テーマは、企業と消費者の価値共創


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