迫り来るクラウドソーシングの荒波

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働き方探求メディア 瓦版

(-10月16日-働き方探求メディア 瓦版-)

~静かに迫りくる巨大な黒船~ クラウドソーシング(CS)革命がもたらす破壊的創造(6)

第6回 迫り来るクラウドソーシングの荒波

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本当の力を発揮した時には従来の会社のあり方を変えかねないクラウドソーシング。昨今、日本でも急拡大しているが、そうした危機感はいまのところ感じられない。しかし、その脅威は確実に迫っているーー。

現在はまだ、個人が仕事を得やすい便利なサービスという印象が強い日本のクラウドソーシング。その理由は、これまで述べてきたように終身雇用制をベースにした日本の文化的背景による拒絶反応の強さ。セキュリティ面等の問題から大企業の利用が十分でない点、などがある。

その結果、提供される業務はロゴ制作やサイト制作などが中心で、超巨大案件までには至っていない実情がある。ランサーズは、「年収500万円を1万人」と掲げ、フリーランスの地位向上に様々な施策を打ち出しているが、現状はごく一部のワーカーが、高収入を得ている程度でしかない。

なぜ、世界的潮流であるクラウドソーシングの波が、“日本近海”ではこうも穏やかなのか。実は、「日本語」というバリアが、強力な防波堤として、驚異の波から日本を守っているのだ。世界中で活用されるクラウドソーシングの“共通言語”は英語。英語さえ駆使すれば、日本の数分の一の価格で、多くのスキルを活用できる。しかし、いまのところ日本語版のサービスは十分になく、使える人が限定されている。

とはいえ、すでに日本でも英語を駆使して世界中の人材を集め、ハイクオリティなビジネスを展開しているワーカーも出始めている。なにより、世界のクラウドソーシング企業が、日本をおいしいターゲットとして虎視眈々と狙い始めているのだ。

「日本語というバリアに守られている日本のクラウドソーシング市場ですが、バリアの効果が持つのは長くても3年」と東京工業大学イノベーションマネジメント研究科の比嘉教授は衝撃予測する。もしもバリアが破れたらどうなるのか…。日本のクラウドソーシング企業が大きなダメージを受けるばかりでなく、優秀な人材の海外流出も進行する。様々な業務のスキルが値崩れし、日本の一般企業も大きなダメージを受けることになる。

「定年延長により日本においては、今後人件費負担が増す。コストは削減できるならしたい。そうなると海外のクラウドソーシングほど魅力的なものはない。破壊的に安価で十分に活用に値する品質なのだから。ただし、過度に活用すると一般社員にその余波がいく。つまり、社員を雇う必要がなくなってしまう…」(比嘉教授)。

考えたくもないシナリオが、クラウドソーシングという黒船の本格上陸によって、現実のものとなる。Xデーまでに残された期間はあと3年。「そうはいっても日本では普及しない」。これが四半世紀前ならそんな楽観論にも同調できたかもしれないが、緩やかな下り坂に突入している日本においては空しい響きにしか聞こえてこない…。

<次回第7回(10月下旬)は「日本型クラウドソーシングとは」>

(-10月16日-働き方探求メディア 瓦版-)


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